〜気持ちを伝えるのに、上手な言葉はいらない〜
「言いたいことはあるのに、うまく言葉にできない」
「頭の中ではわかっているのに、相手に伝えようとすると言葉が出てこない」
「伝えたつもりなのに、なぜか誤解されてしまう」
そんな経験はありませんか?
私たちは毎日、家族や職場、友人など、さまざまな人とコミュニケーションを取りながら生活しています。
でも、自分の気持ちを言葉にすることは、思っている以上に難しいものです。
特に、相手にどう思われるか気になったり、うまく伝えなければと思ったりすると、余計に言葉が出てこなくなることもあります。
言葉にできないのは、なぜ?
うまく言語化できないときには、いくつかの理由があります。
例えば、
- 自分の気持ちがまだ整理できていない
- 相手の反応が気になってしまう
- 何から話せばよいのかわからない
- 間違ったことを言いたくない
- 伝えたいことが多すぎて、まとまらない
このように、言葉にできない背景は人それぞれです。
そして、伝えることが苦手だからといって、必ずしもコミュニケーション能力が低いわけではありません。
大切なのは、流暢に話すことよりも、自分が何を伝えたいのかに気づくことです。
① まずは自分の気持ちを整理してみる
言葉が出てこないときは、無理に話そうとせず、一度自分に問いかけてみましょう。
「私は今、何を感じているんだろう?」
「何が気になっているんだろう?」
「相手に一番伝えたいことは何だろう?」
最初からきれいな文章にする必要はありません。
「悲しい」「困っている」「不安」「納得できない」
そんな短い言葉でも十分です。
自分の気持ちが少し見えてくると、伝えたいことも整理しやすくなります。
② うまく話そうとしなくていい
相手に伝えようとすると、つい「わかりやすく話さなきゃ」「ちゃんと説明しなきゃ」と考えてしまいませんか?
でも、最初から完璧な言葉を探す必要はありません。
例えば、
「まだうまく整理できていないんだけど……」
「どう伝えたらいいかわからないけれど、聞いてもらえる?」
「少し考えながら話してもいい?」
こんな一言から始めてもいいのです。
自分の状態をそのまま伝えることも、大切なコミュニケーションのひとつです。
③ 伝えたいことは、ひとつずつ
頭の中にいろいろな思いがあると、あれもこれも伝えようとしてしまうことがあります。
そんなときは、まず一番伝えたいことをひとつ選んでみましょう。
例えば、職場で仕事を頼まれたとき。
「いつも急に頼まれて、ほかの仕事もあるし、時間もないし……」
と説明するよりも、
「今、別の仕事を進めているので、優先順位を相談してもいいですか?」
と伝えた方が、相手にも自分の状況が伝わりやすくなります。
大切なのは、たくさん話すことではなく、伝えたいことを少しずつ届けることです。
④ 相手に質問してもいい
コミュニケーションは、自分が話すことだけではありません。
相手の話を聞き、理解しようとすることも大切です。
「それは、こういう意味で合っていますか?」
「もう少し詳しく教えてもらえますか?」
「あなたはどう感じましたか?」
質問をすることで、相手との認識の違いに気づくこともあります。
会話は、一人で完成させるものではなく、お互いに言葉を交わしながら作っていくものです。
⑤ 言葉にならないときは、書いてみる
どうしても言葉がまとまらないときは、紙やスマートフォンのメモに書き出してみるのもおすすめです。
文章になっていなくても大丈夫。
思いついた言葉をそのまま書いてみてください。
書き出した言葉を眺めているうちに、
「私が本当に伝えたかったのは、これだったんだ」
と気づくこともあります。
書くことは、自分の心の声を聞く時間にもなるのです。
言葉にすることは、自分を知ること
私はこれまで、さまざまな方との対話を通して、言葉にすることの大切さを感じてきました。
最初は「何を話したらいいかわからない」とおっしゃっていた方が、対話を重ねる中で少しずつ自分の思いに気づいていく。
そして、自分の言葉で気持ちを伝えられるようになると、表情や行動にも変化が生まれることがあります。
その姿に触れるたび、言葉には人の可能性を広げる力があると感じます。
でも、その言葉は誰かに与えられるものではありません。
自分の中にある思いに気づき、自分自身の言葉で表現していくこと。
私は、その過程を大切にしています。
あなたの言葉で、あなたの気持ちを
うまく話せなくても大丈夫。
言葉に詰まっても、途中で考え込んでもいいのです。
大切なのは、上手に話すことではなく、自分の思いを大切にしながら相手に伝えようとすること。
そして、相手の言葉にも耳を傾けること。
もし今、言葉にできない思いを抱えているなら、まずは自分自身に問いかけてみてください。
「私は本当は、何を伝えたいんだろう?」
その小さな問いかけが、自分らしいコミュニケーションへの第一歩になるかもしれません。
ことのは灯®︎
言葉にならないモヤモヤや迷いを、一緒に整理する場所。
自分の気持ちに気づき、自分の言葉で伝え、自分らしい未来へと一歩踏み出すお手伝いをしています。

